eBay輸出のメリット・デメリットを理解して越境ECを始めよう!

eBay輸出について
eBayとは、世界190か国に出品可能な世界最大級のECサイトであり、オークションサイトをルーツに持ちます。
近年では国内外問わず、自国以外の国に商品を輸出する「越境EC」が盛んになり、多くの企業が実践しています。
しかし、eBayを利用した輸入や輸出のメリットとデメリットを理解していなければ、収益を上げることはできません。
そこで本記事では、越境ECを始める前に理解しておくべき、eBay輸出のメリット・デメリットについて解説します。

eBay輸出とは?

eBay輸出とは、世界190か国に商品を出品することができるECサイトである「eBay」を利用した輸出方法です。
2024年直近の日本では、ロシア・ウクライナ問題や円安といった、さまざまな世界情勢にさらされています。
そのため、日本国内では実店舗・ECサイト間で競争の激化によりユーザーの食い合いが発生しやすい環境となっているのです。
他店舗にユーザーを取られないために価格競争に巻き込まれたり、ブランド戦略を実施したりする必要があります。
しかし、これらの施策を行うと多くの時間や費用を使わなければならないため、企業に残る利益が少なくなるのです。
一方、各国に自社商品を輸出する越境ECを活用することで、日本ではなく世界各国の新規ユーザーを開拓することができます。
その際に用いるECサイトがeBayであり、eBayを用いた輸出をeBay輸出と呼びます。
近年では対象国の多さから、eBay輸出を実践する企業が増加傾向にあります。

eBay輸出のメリット

eBay輸出のメリット

こちらでは、eBay輸出のメリットをご紹介します。

世界中の顧客に商品を販売できる

日本の統計局の調査によると、2024年の人口は1億2,393万人、世界の人口は81億1,900万人と言われています。
単純に、世界の人口は日本の人口の60倍以上であることから、分母が大きい市場といえるでしょう。
また、国内ではさまざまな商品が飽和状態にあり、価格競争やブランド戦略に巻き込まれやすくなっています。
一方、越境ECを実施している企業は増加傾向にありますが、まだまだ少ない状況です。
そのため、競合が少ない世界中の顧客に対して、自社の取扱商品を販売することができます。

参考ページ:統計局ホームページ「人口推計(2023年(令和5年)12月確定値」
(https://www.stat.go.jp/data/jinsui/new.html)

競合が少ない場合がある

独立行政法人 日本貿易振興機構の調査によると、越境ECを実施した割合は2022年で45.6%と発表されています。
業種やジャンルなどにも依存しますが、2社に1社は越境ECを実施していないということがいえます。
ビジネスには、どこよりも先にその市場へ参入することで市場の利益を独占できる「先行者利益」と呼ばれるものがあります。
競合他社よりも先に越境ECを実践することで、この先行者利益を獲得できるほか、ブランディングも行うことができます。
「○○なら日本の○○株式会社」と認識されることによって、継続して利益を獲得しやすくなります。

参考ページ:独立行政法人 日本貿易振興機構ホームページ「海外向けEC利用に対する意欲は衰えず」
(https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/special/2023/0303/e94b3327efa2b61a.html#page)

円安により利益を出しやすい

円安とは、ほかの通貨に対する日本円の価値が下がり、円1単位で交換できるほかの通貨が多くなる状態です。
たとえば、ある時期で1ドルあたり100円だったものが、1ドルあたり150円になった状態が挙げられます。
この状態は、本来であれば100円で1ドルに換金できたものが150円必要になっており、円の価値が下がっている状態です。
しかし、世界各国からすると本来の価格よりも安く商品を購入できることから、積極的な売買が行われます。
このことを利用して、越境ECは円安の影響下でも一定の利益を生むことができるビジネスだといえます。

eBay輸出のデメリット

eBay輸出のデメリット

一方、eBay輸出には下記のようなデメリットが含まれているため、実施する際には注意しましょう。

サイトの使い方に慣れる必要がある

eBayはアメリカ発祥のECサイトであることから、さまざまな情報が英語で記載されています。
繰り返し使用することで徐々に記載内容を理解することはできますが、慣れるまでに一定の時間を要します。
しかし、近年ではWebサイトの自動翻訳機能が充実しているため、言語についてはそこまで苦労することは少なくなりました。
とはいえ、サイトの操作方法や入力情報の確認などには一定の慣れが必要であり、慣れるまでに時間がかかってしまいます。
不明点が発生した際に調べる、動画やWebサイトなどを参照して、徐々に慣れていきましょう。

国内と比べて配送がやや難しい

日本国内でも配送する際に商品によってさまざまな条件が設けられていますが、越境ECはさらに難しくなります。
eBay自体にサイトごとのルールやポリシーが設けられているほか、国によって輸入規制が設けられているものもあるのです。
越境ECでは、これらの条件を満たさなければ輸出することができず、利益を生むことができません。
日本で問題なく販売できていたものが、特定の国では輸入ができず、法律違反になることもあります。
最悪の場合、出品停止やアカウント凍結といったペナルティを課せられる可能性があるため、注意しましょう。

短期間での利益獲得には向かない

eBay輸出を始める際には、アカウント作成や支払設定など、さまざまな作業を行わなければなりません。
また、始める準備ができたとしても、商品登録を行う必要があり、出品後もすぐにユーザーが購入するとは限らないものです。
そのため、eBayでは短期間で利益を上げることが難しく、中・長期的なビジネスプランが必要なプラットフォームといえます。
しかし、何事も始めなければビジネスチャンスは生まれず、収益を獲得することはできないものです。
eBayにおいても同様であり、根気よくあきらめずに継続することが、収益を獲得するためには重要な要素となります。

おわりに

本記事では、eBay輸出のメリットとデメリットについて解説しました。
eBay輸出とは、世界190か国に商品を出品することができるECサイトである「eBay」を利用した輸出方法です。
実施することで世界中の顧客に商品を販売できる、競合が少ない場合がある、円安により利益を出しやすいメリットを得られます。
国内ECに行き詰まっている企業は、eBayを利用した越境ECに挑戦してみてはいかがでしょうか。